気まぐれにロマンティックしていたい

言葉だけじゃ伝わらない 思いだけじゃ届かない

ピンクとグレーを観ました。

加藤成シゲアキ原作の長編小説ピンクグレー

今年の1月には我らがゆうとくん!こと、Hey! Say! JUMPの中島裕翔主演で実写映画化されましたね。映画公開前、各メディアで取り上げられた際に、「映画はぜひ原作を読んでから観てほしい」というようなコメントがあったのでその通りギリギリにはなってしまったけれど原作の小説を読んでから映画を観に行きました。

 

(※ここから下、ネタバレを含みます。しかしながら、自分の記憶を頼りに感想等書いていきますが、映画を観に行ったのが半月以上前なので不正確な部分があるかもしれません。ご了承ください。) 

 

 

 

 

 

映画のキャッチコピーである「夢のような現実と、現実のような夢のはざまで、突然君は逝ってしまった―――。」という言葉がとても好きで、ゆうとくんと菅田将暉さんのフライヤーもとても素敵で、原作を読む前から映画にも期待していました。

原作を読んでいざ劇場へ。グラスホッパー(※前記事を参照)のことがあったので上演の約二時間前には劇場へ着きチケットを取ろうと思っていたのですが、な、なんだと…もう数席しか残っていない!?

私は渋谷の映画館で観たのですが、上演映画館が少なかったことや舞台が渋谷であったことからか、二人以上で並んで取ることはできなかった他既に数席しか残っていない状態でした。正直初の一人映画でドキドキだったのですが、一人でよかったなぁと思いました。内心約二時間前に来ていてよかったーとほっとしつつ一旦休憩。

今のご時世便利なもので、ネットでどれくらい席があるかその座席の位置まで見ることができるんですよね。電車内でそれを見ていたら△マークがついていたのでこれは、と思い劇場まで少し走りました(笑)。走った後というのと無事チケットが取れた安心で一気に訪れたんですが、まあ、その後ジャニショまで歩いて行きましたよね…まだまだ若いなぁって思わず。

ジャニショの予想以上の混雑によりまたまた映画館に着いたのはほんと数分前。しかし、今度はきちんと予告が始まる前に席に着くことができ、暗殺教室の予告も見れました。隣のお姉さんがやまちゃんを見てつぶやいた「山田くんかわいい…」という言葉に心の中で首が吹っ飛びそうなくらい頷いていたら会場が暗くなり本編が始まりました。

最初は普通の青春映画。原作と同じくりばちゃんがごっちたちの住むアパートに越してくるところから始まり、高校生になった二人はスカウトされ、最初は一緒にがんばろうと奮起する二人だが、俳優として有名になり芸能界で華々しく活躍するごっちとは対照的に芸能界の仕事といえばドラマのエキストラくらいでバイトで食いつないでいるりばちゃん。

個人的にはスピンオフとして小説 野生時代に掲載された話の主人公・木本くんが映画ではいない扱いになっていたことは少し残念でした。まあ、木本くんはキーパーソンでもないから仕方ないのか…。

原作ではごっちと付き合った後別れ別の男性と結婚しているサリーが映画ではごっちと付き合うこともなくりばちゃんと付き合うことになっているのには驚きましたが、本編開始から経つこと62分。そしてそして、いくら映画だとはいっても少し胸が痛むごっちの首つり自殺のシーン。個人的には、ごっちの自殺を後押しした一つの要因にサリーの結婚があると思っていたので、ここからどうお話が展開していくのか、と思っていると…え?んん??ごっちが、生きている…???

原作を読んでいても混乱するのだから、もし原作を読んでいなかったら理解能力の乏しい私の頭は爆発していたのでは、という不安がよぎるような、そんな衝撃が走りました。だって、あれ、さっきのは現実ではなくて映画の中の話ってこと?え?全部??全部そうなの??

「62分後の衝撃」「ピンクからグレーに世界が変わる仕掛け」とはこういうことなのかと徐々に理解して、そこから繰り広げられる映画オリジナルストーリー。

最初の62分間見せられていたのはごっちとりばちゃんの成長物語なんかではなくて、本物のごっち亡き後にりばちゃんが書いた自伝的小説をりばちゃん主演で映画化したものだったなんて。まんまと騙された。というか、騙されるほかないよねこんなの!!!

モノクロ調で展開されていくのは、ごっちの死をきっかけに一気に有名になったりばちゃんのその後。芸能界に飲み込まれ溺れていく、一人の青年の物語。そこでゆうとくんの初めてのベッドシーンもあったわけですが、正直思っていたより全然エロくなかったと感じました。なんていうかあっさりしていて、うまく言えないけどでもJUMPingCARnivalのBDSのゆとやまよりは断然エロくない(BDSの話はまた後程語りたいくらいとても魅力的だったがとりあえず一旦置いておく)。その前のおっぱいまみれのシーンの方がゆうとくんになんてものを!とモンペが発動するような、ある意味印象的なシーン。

芸能界に翻弄されたりばちゃんはこの後どうなっていくのか、サリーとの関係は、…?と未来が気になる、そんな終わり方。うーん、終わってしまった。面白かったけど、でも、うまくいえない。素敵な作品だけれど、うまくいえない。

正直ゆうとくん=ごっちのイメージが嵌りすぎていて、ごっつい本物のごっちが出てきたときにはお前がごっちかよ!?って少し思ったし、菅田くんのりばちゃんも原作から思い描いていたりばちゃんだったのでお前りばちゃんじゃなかったのかよ!?ってなったし、サリーも現実の方がかわいらしく普通の女の子で、まあサリーはいいんだけどさ…。

あまりに映画の配役が原作を読んで思い描いていたキャラクターと合致していたので、それ故に起こった混乱と受け入れがたい現実がそこにありました。スター性を持っているがどこか繊細なごっち、少しがさつだけれど優しいりばちゃん、自分の中に揺らがない芯みたいなものを持っている魅力的な女性サリー。

劇中の映画部分があまりにキラキラと素敵な青春映画だった故に、その仕掛け本当に必要だったの?と否定はしないけれど少し疑問に思ってしまうような。

そういう展開なら映画の中以上に合う人を見つけてほしかった気もするし、なんなら逆に映画の中のキャラを現実のキャラとして扱ってくれたほうが仕掛けに気付いたときすっと理解できたのではないかと思いました。あと、タイトルの「ピンクグレー」のように白に混ざった赤と白に混ざった黒、という全体的に穏やかなイメージだった原作がとても好きだったので、映画はピンクとグレーの明暗がわかりやすかったけれどタイトルから少し離れてしまった気がしたのが少し残念でした。ただ、初見の人にとっては上映時間119分の中で理解しなくてはいけないからわかりやすかったのかなぁ。そこをプラスととる人もいれば、マイナスととる人もいるんじゃないかな、という感じです。映画ならではだと思うし、映画は少し大げさくらいが面白いのかもしれないから、本当に一個人の感想なんですけどね。

こうやって観てから少し経って、そのときを振り返って言葉を書き連ねていくとまるで自分はあまりこの映画とは相性がよくなかったと思っているようで驚きなんですけど、でも観た直後は色々と興奮して観てよかった!!!という思いでいっぱいで。決して嫌いじゃないし、とても面白い映画だと感じました。映画の方が好き!という人もいれば原作の方が好き!という方もきっといると思う作品だなぁと思います。ただ私は原作の方が好きだな~!という思いがより強くなったかなぁ、うん。

なので、観るのを検討している方でもしこのブログ読んで下さってる方いましたら、やはり原作を読んでから映画を観てほしいと思います。観て損はない映画だし、最近上映が始まった映画館なんかもあるようなので是非!なんて公式サイトを眺めてたら近くの映画館でも上映が始まったようで少しショック…。

最後にひとつ。岸井ゆきのさんが演じた現実世界のサリーは私が原作を読んで感じ取ったサリーのキャラクターとは少し違うなと思うところはあったけれど、こっちのサリーの方がりばちゃんと付き合っていることを考えるとしっくりくるなぁって思いました。そこは原作と違っても一番納得のいくところだったなぁ。

そして何より、岸井ゆきのさんが雰囲気といいサイズ感といいめっちゃかわいい♡

 

 

 

とりあえずおわる!