気まぐれにロマンティックしていたい

言葉だけじゃ伝わらない 思いだけじゃ届かない

グラスホッパーを観た ※ネタバレ含む

遂に、遂に!!本日グラスホッパーを見てきました。そうなんです、初ホッパー決めてきました。(ちょっと言ってみたかった)

公開三週目ということもあり、まあ席は選びたい放題という訳ではないだろうけどある程度空いてるだろうなんて思ってたんです。…甘かった。30分前に到着するも既にほとんど埋まっていて、結局連続で席を取ることが出来ず。まあ、なんとか取れただけでもよしとしよう、というくらいの感じでした。

色々とアクシデントがあり、入ったのは本編が始まる本当に1分前くらい。席に着いてスヌーピーのCM見たらすぐ場内は暗くなり、本編が始まりました。ほんっとの本当にギリギリセーフだった…。

今回暗殺教室の時に比べて観た方の感想を見ていなくて。原作と俳優陣とで期待値は高く、とても楽しみにしていたんですが…ただ、❝グロい❞と聞いた時は観れるのか心配で仕方なかった。まあ結果は、一応、なんとか見れたんですけど。

全体の感想としては、とても見応えのある映画でした。山田くんが出ていなかったら絶対見ようとは思わないジャンルの映画だったけど、でも1000円で見れるとはなんてお得!という感じの満足感。よく纏まっていたように思うし、鈴木、鯨、蝉の視点が変わる時に出てくるハンコには興奮した。一瞬も飽きる隙を与えない疾走感とドラマチックさ、そして謎は残るもののほっと安心できる素敵な終わり方。

しかし最初の30分くらい?はグロいのが苦手な私にとっては結構苦痛な時間だったようにも思える。ハロウィンの夜に起こる無差別殺人もだし、ジュニアが押し屋によって車に引き殺されるシーンもだし、でも特に蝉が最初に登場するシーンでのグサッからの血しぶきブシャァッは目を開けたり閉じたりと忙しかったぁ…。あと、最後蝉と鯨との一対一のシーンで蝉が自分の耳を切り落とす(というよりそぎ落とすという表現かもしれない)シーンも辛かった。ひたすらコートを握りしめ耐えていました。けれど最初にグロテスクなシーンが多いおかげか、少し耐性がついたのか思ったよりかは耳切り落とすシーンは大丈夫でした。

そんな中和ませてくれるのは鈴木とその婚約者百合子の回想シーンに、蝉とその相棒岩西のシーン。鈴木と百合子のシーンはとても微笑ましくて、でも冷凍庫のスープ飲めるのかな?おなか壊さない?というのが少し気がかり。岩西と居る時の蝉は仕事をしている時とは打って変わってなんだかとてもかわいらしく、髪の毛グシャァッとしたくなるのがすんごくわかる。

そして、一回観ただけなのに蝉と岩西のシーンが好きすぎる。岩西と蝉がぶつかり、岩西の「雇い主」という言葉に、俺たちは「相棒」じゃないのかよ!と蝉が飛び出すシーン。蝉が仕事終わりになぜしじみの話をするシーン。どれもこれも好きだけど、やはり鯨に自殺させられそうになる直前岩西が吐いた「俺の一番の罪は、あんないい奴をこの稼業に巻き込んでしまったことだ」という言葉に、話す表情にグッと来て。その後の電話でも、「雇い主と雇われてる人」なんて関係ではなく「相棒」という関係性がよくわかるのがいい。「岩西ィィィ!!!!!」と叫ぶ蝉、かわいかったです。

一番見応えのあるシーンは、やはり鯨と蝉の一騎打ち。物凄い迫力のアクションシーンで、浅野さんも山田くんもすごいとしか言えない動きで。普段は自らの手を下さない綺麗な殺し方しかしない鯨と、ナイフを使い素早く的確に殺す蝉が、お互い体だけでぶつかり合うのがとてもよかった。ここでも岩西が亡霊として現れ、鯨の目を見て自殺させられそうになる蝉を助けたところは特に好きです。最後に、何かを決めたようにふっと顔を緩ませる鯨の表情も。

ガラスを突き破って真っ逆さまに落ちていった鯨と蝉が、死んだ自分たちを涼しげな顔で見つめるシーン。そこを通るボロボロになった鈴木がなんだかおもしろくて少し笑ってしまいそうになったり。その後鯨のクラスキャンピングカーに乗り、先ほどまで体でぶつかり合っていた二人が仲睦まじげに話すシーンもなんだかほっこりしてしまった。日々自分が殺した人の亡霊に悩まされる鯨と、仕事している時としじみを眺めている時と岩西と居る時だけ耳鳴りを忘れることができる蝉に何か似たものを感じるから余計にそう思ったのかもしれません。もっと違う形で出逢えたらよかったのにね、と運命を呪わずにはいられないけど、でもこの形で出逢えこそ、というものがあるんだろうな。そして岩西×蝉コンビにすっかり嵌ってしまった私としては一緒に蝉の家に行くのもいいけど死後の世界で早く会って欲しいな。

❝復讐❞という言葉が似合わない元教師鈴木、ずっと罪の意識に苛まれてきた鯨、カツカツと響くハイヒールの音と鋭い目つきが印象的な比与子、何とも言えぬ存在感でいい味を出していた岩西、優し気な雰囲気とは裏腹に狂気を秘める槿、…他個性あるキャラクターと俳優陣。どれも素敵だったが、山田担としては最後に蝉について書きたい。

蝉は普段はなんだかかわいらしいけれど、仕事の話となると目がギロッと変わるのが印象的で。狂気が籠った目にゾクゾクと鳥肌が立った。以前演じた絶鬼を彷彿させるような、いや、もっと凄かったな。俳優・山田涼介の今後が一層楽しみになる素敵な作品でした。

興奮冷めやらぬうちに書いているのでうまく纏まっていないけれど、とりあえず感想がどうしても書きたくて書きました。また後で少し編集するかも。下書き欄に記事がとても溜まっているのでいつか書き上げなければ…。あと、読みかけの原作も読まなければ。

ではまた。